お金を払えば質の良い勉強ができると思っていました。
実際は通信講座の費用15万円を返金してもらい、公務員試験の教本をamazonで注文するだけの方が効率的な学習でした。予想外です。
私は通信講座で1ヶ月ほど無駄にしました。この記事を読むのに3分ほどかかります。
皆さんにとっては3分ほど無駄になるかもしれませんが、どうか、1ヶ月の間違った選択を取らないために3分を無駄にしてみて下さい。
おすすめしない通信講座を紹介する理由
これから私はおすすめしない通信講座について実名を出して紹介しようと思います。理由は簡単です。
- これから独学で頑張る人には、もっと他のことにお金を使ってもらいたい
- 良い意見にも悪い意見にも触れて、それぞれが納得する選択をしてもらいたい
通信講座そのものを否定するものではありません。実際に経験した特定の通信講座について長所と短所を、独学で公務員を目指す方たちに対して明確にするためのものです。
通信講座との出会い
20XX年秋、私は地方公務員になろうと決意しました。はじめに悩んだのは独学で勉強するか資格学校で勉強するか。
資格学校に魅力を感じてはいたのですが、資格学校の最大のネックは金額でした。入学しようとすると30万円以上かかります。
「この勉強だったら大丈夫という安心感が欲しい」そこで目をつけたのは通信講座です。
通信講座なら10万円台で実績のある資格学校が提供する教材や解説が手に入るではありませんか。しかも分からない箇所はオンライン上で質問することもできる。
そういう訳で私は、Z会×TAC共催による通信講座、地方上級・国家一般職本科を受講することにしたのです。(申込当時149,040円)
メリット:豊富なテキスト、豊富な講義動画
申込から1週間後、豊富な資料が届いたのです。
- 教材(レジュメ、テキスト、問題集、模擬テスト)
- webで受講するためのID等
- 受講の手引き
- 公務員試験情報の冊子
さらに、web上で1日の勉強時間を入力すると、スケジュールを管理してくれる機能まで。
途中でやめてしまう癖がある私にとって最高でした。自宅勉強の弱点である「モチベーションの維持」を見事に克服するツールでした。
勉強はかどりました。1日5~6時間は余裕でした。
最初全てはうまくいって、そして、退会しました。
デメリット:講義動画とテキストの範囲がバラバラ
Z会が推奨する学習の手順はこうでした。
動画講義を受講し、講義で学んだ範囲について、V問題集・Vテキストに取り組みます
Z会『公務員講座受講ガイド』
要約すると以下の通りです。
- 講義動画+付属レジュメで勉強する
- 対応する問題集・テキストに取り組む
勉強を進めると問題が起こりました。例えば数的推理。下の写真はそれぞれ、講義内の範囲・問題集の範囲・テキストの範囲です。
見ると分かる通り、講義動画とテキストと問題集の範囲がバラバラなのです。しかも、範囲が重複していたりするのですが、勉強する側は初めてなのですから解かないと分かりません。つまり、自分で範囲を探し、その都度調べないといけないのです(なので自作した訳です)。
範囲を調べる度に10分とかかるので、精神力に影響を与えました(数的処理だけでも全28回×10分=280分)。しかし行わない訳にはいきません。後から復習する際「この回どこまでが範囲?」となったからです。
スケジュール管理で維持されていたモチベーションにひびが入りそうになりました。
通信講座からの答えは、2回とも「ご用意いたしかねます」
一つ一つテキストと問題集の範囲を探していては時間がかかるので、お問い合わせフォームからあるお願いをしました。
「動画講義とテキスト及び問題集の対応箇所を明記した表などを科目毎に頂きたく存じます」
頂いた回答はこちらです。
『Z会×TAC共催講座』でご受講の方は、Z会マイページに掲載されている学習設定を参考に学習を進めてください。
資格の学校TAC 通信カスタマーセンター
抜粋したので、実際はより丁寧なご回答です。回答にある学習設定とは、単なるスケジュールのことです。求めていたものは対応箇所を明記した表でしたので、私にとっては物足りない結果でした(2回目も似た内容でした)。
通信講座で魅力を感じた部分は「この勉強だったら大丈夫という安心感」「効率の良い勉強」でした。15万円は学生の私にとっては大金でした。それだったら完全に独学にすればよかった。
直接Z会に電話し、返金頂いた際にはすでに1ヶ月が経過しました。風が街にそよふく頃でした。
メリットとデメリットまとめ
メリット
- 教材が豊富
- 分からない箇所も質問ができる
- スケジュール管理を行なってくれる
デメリット
- 講義とテキストと問題集の範囲が統一されていない
- 範囲の把握に時間がかかり、勉強時間とやる気を失う
結局のところ、通信講座よりも独学のほうが短時間で勉強することができました。というのも、例えば有名な「スー過去」は、テキスト→問題集の流れが一貫しており、通信講座よりも統一されているため、勉強が身に付く印象でした。
スー過去をはじめとする他のおすすめ本や、最も良い独学の勉強法は、別記事で紹介しています。忖度なく紹介していますので、興味がある方はそちらもご覧ください。
皆さんの無駄な時間が3分を超えないことを祈ります。